紅葉もちょうど見ごろをむかえた、11月14日(土)に国府台女子学院吹奏楽部5年生引退公演が、本校講堂「寿光殿(じゅこうでん)」で行われました。
「5年生」とは聞き慣れない表現ですので、まずその説明から。国女では中学1、2,3年生と区別するために、高等部では1年生を「4年生」、2年生を「5年生」、3年生を「6年生」と呼んでいます。
来年入学される4月に皆さんは、4年生として迎い入れることになります。
クラブ活動の最高学年は基本的に5年生となります。よってこの時季に各クラブでは一つ下の学年へ役職などの引継ぎが行われます。
例年なら、引退公演を秋の学院祭で行うのですが、新型コロナウィルスの関係で今年は中止となってしまったため、クラブごとに土曜日の午後や休日に引退公演を催しています。
クラスメイトや先輩後輩はもちろん、陰で支えてくれたご家庭の方も招いての演奏会です。
もちろん、コロナウィルス対策にも万全を期し、招待制で実施されました。
今年度の5年生部員は数こそ例年に比べ少ないものの、演奏の腕前はハイレベルで、ひとつ上の先輩やクラブ顧問も太鼓判を押すほどです。
引退公演は第1部、第2部に分けて行われそれぞれ3曲ずつ演奏されました。
吹奏楽部では身近な曲を積極的に取り入れているため、素人の私が聴きに行っても存分に楽しめる内容です。
舞台が赤く染まる中で演奏されたのは、新世紀エヴァンゲリオンの主題歌「残酷な天使のテーゼ」。
9月に放送された「アニメソング総選挙」では、堂々の1位に輝いた国民的?!名曲です。
アニメソング総選挙:「残酷な天使のテーゼ」が首位 2位は「紅蓮華」
他にも第1部ではサスケの「青いベンチ」やメリーポピンズのハイライトなどが演奏され会場も大いに盛り上がりました。(でも声援は感染防止の観点から無し!)
第2部では、初音ミクの「千本桜」、バンプの「天体観測」、そしてセカオワの「RAIN」を披露。全体演奏の合間に、ピッコロやサックス、トランペットのソロ演奏も挟まれ、心躍るあっと言う間の素敵な時間でした。
今年の吹奏楽部が掲げたスローガン「Harmony」通り、11人の部員全員で奏でたハーモニーは観客の心にもしっかり届いたようでした。
コロナ禍において、芸術は一見何もできない非力な存在に思われがちです。
確かに音楽で空腹は満たされませんが、荒んだ荒野に一輪の花を添えるかのように、我々の心を良い方向へ導いてくれます。
今年の5年生は、学院祭、運動会など主体となる学校行事が軒並み中止となってしまいました。しかし決して下を向かずこうして公演会開催にこぎつけたことは実に素晴らしいことだと思います。
どんな逆境でも諦めることなく、前進していこうとする若い力を全身で感じた土曜の午後でした。
【お知らせ】
本校の生徒会(白菊会)のWebサイトができました。5年生の役員たちが手作りで立ち上げたサイトです。まだまだ歩き始めたばかりですが、是非チェックしてみて下さい。