日本のお釈迦様とたたえられる聖徳太子は、十七条憲法をはじめ、数多くの立派な事績をのこしました。
聖徳太子は氏族仏教全盛の時代に、仏教の本質を正しく理解し、実践していたことが十七条憲法の次の条文からも解ります。
「十条 心の中のいかりをなくし、いかりを表情に出さぬようにし、ほかの人が自分と異なったことをしても怒ってはいけません。
人それぞれに考えがあって、それぞれに自分が正しいと思うことがある。
相手が正しいと思っていても自分は間違っていると思うかもしれないし、自分が正しいと思っていても相手は間違っていると思うかもしれない。
自分は必ずしも聖人なのではなく、相手が必ずしも愚かだということではない。
皆ともに凡人なのだ。
そもそもこれが正しいとか間違っているとか、誰が決めるのだろう。
お互い誰も賢くもあり愚かでもある。それは耳輪(イヤリング)には端がないようなものだ。
こういうわけで、相手が自分に対して怒っていたら、むしろ自分に間違いがあるのではないかとおそれなさい。
自分は正しいと思ったとしても、皆の意見にしたがって行動しなさい。」
今日の聖徳太子奉讃会は、日本文化の祖として、国民から尊敬されている太子の遺徳を偲ぶための行事です。
(壇上には聖徳太子の御影が掲げられています。)